煙突の種類
シングル煙突 | ![]() |
一枚の鉄板を丸めただけの一番簡単なつくりの煙突。価格は安いが、外気の影響を受けやすいので、屋外用にはあまり向かない。しかし、室内煙突としては、普通、シングル煙突を使用する。 |
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二重煙突1 | ![]() |
太さの微妙に異なる二つの煙突を重ねて、その間に層をつくった煙突。これは層の中に、断熱材を充填したタイプ。シングル煙突に比べてかなり高価だが、耐久性は10年以上と格段の違いがある。 |
二重煙突2 | ![]() |
これは煙突と煙突の間の層が空気になったもの。空気の熱伝導率の低さを利用している。断熱効果によって、煙は結露する前に排出されるので、煙突の汚れ・詰まりがシングル煙突に比べて相当少ない。 |
三重煙突 | ![]() |
さらに断熱性を考えた煙突として、三重(トリプル)煙突がある。これはふたつの層ができるので、その間は空気、断熱材、または空気と断熱材の組み合わせなどで充填される。気温の低い地域に最適だ。 |
屋根と煙突トップの位置
「煙突の取付工事によって部屋の何処に暖炉を置くか決まる。」と言っていいほど暖炉施工において、煙突の取付は重要なポイントです。煙道火災を防ぐためには・・・
- 熱がこもりやすい小屋裏の可燃物と煙突本体との遠隔距離
- 屋根から上部の煙突トップ及び棟部分との遠隔距離(※下図参考)
に配慮する必要があります。
煙突をなるべくストーブからまっすぐに立ち上げ、煙突トップが風圧帯に入らないように棟部分より高く出すことです。煙突をまっすぐ立ち上げずに、横引きするのは煙突内部のタール蓄積を促進させ、煙道火災の引き金となります。本体から4m以上はまっすぐ立ち上げ、横引きせざるを得ない場合でも1m以内とするのが理想的です。
燃えにくい気密住宅の解決法
最近、よく発生するトラブルで最も多いのが「良く燃えない」という苦情です。このトラブルが起きるほとんどが気密住宅です。気密住宅は室内の気圧が低いために煙突内のドラフト(上昇気流)が起きにくく、そのために煙が室内に逆流したり、よく燃えなかったりします。この対策として、暖炉を設置した場所の近くの壁や床に100φ程の給気口を作ることでほとんど解決します。また、煙の逆流は煙突内部に煤がたまっている場合でも起きます。「薪ストーブの設置には煙突掃除は欠かせない」といわれるほどこまめな手入れが必要です。